元気が一番整体室の『生きてるだけでまるもうけ！』　

八月頃より左肩が痛くなったＹさんは５０歳代の主婦。

腕を挙げる、洋服の袖を通す、エプロンのひもを結ぶなどの

動作で肩の三角筋付近が痛くなる。

４０代には酷い腰痛もやったことがあるそうで

知り合いにも『五十肩だ！』と云われた。

来室時の確認では

前から挙げる、横から挙げると三角筋中央が痛く

後ろへ回すと三角筋前部が痛くなる。

痛くなる角度や可動範囲を確認し施術に入った。

身体の歪みは股関節の歪みと

膝関節の歪みがあり可動制限もあった。

背骨の生理湾曲（Ｓ字）がきつく（腰椎の過前湾）

バランスして胸椎は後湾が強く感じられた。

左肩甲骨の可動が制限されていて

肩回旋腱板（ローテーターカフ）が硬直している。

検査の後うつ伏せの姿勢で膝関節と股関節の

可動制限を調整し腹部の伸展動作を行い

腰部臀部の緊張を緩和してみた。

あお向けでバンザイで肩の痛みを確認すると

先程より可動域が拡がっているが

Ｙさんは右と同じように挙げると痛みが出るので

『まだ痛いです(>_<)』

『下半身の施術だけでも

さっきより良く動くようになっているでしょう。』

『確かに。』

『これから肩周辺を緩めて行きますから、もっと動くようになりますよ。』

痛くない右肩から緩め、特に肩甲骨周辺の筋肉を緩める。

同じ操法で左肩を慎重に緩めて行く。

軽く揺らしを掛けていても左腕は力が抜けない。

Ｙさんも左は力が抜けないのが分かるようです。

『大丈夫！痛くない様に・怖くないようにしますから

少しでも違和感があれば遠慮なく仰ってくださいね！』

他の処もそうですが、

肩は特に無意識的な緊張で力が抜けにくい、

または力が入りやすいので注意が必要です。

その後座位で膝下の固定・左前腕部の開きをチェックし

特にトウ骨尺骨の弛みを締めると更に痛みが軽減します。

左肩の可動範囲が本人も姿見で確認して

施術前と比べて８割方改善したところで深追いせずに終了。

二骨間の固定と肩の体操を指導して次回としました。


一般に右利きの人は自覚的には左肩は余り使いませんが

下半身の歪みの影響や右腕を支える働きなどから

疲労し痛みが発生することが良くあります。

特に腸骨（骨盤）と肩甲骨は連動すると見ていますので

腸骨の可動性は見逃せないポイントです。

肩周辺の施術で症状が変化しないときは

土台の下半身や痛みのない右半身から緩めると

結果につながることがよくあります。


下半身の施術で肩の痛みが軽減すると

全身が連動していることを実感できます。


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直接的には回旋腱板（ローテーターカフ）が動かない事が多いです。