元気が一番整体室の『生きてるだけでまるもうけ！』　

野球肩でいらしたＳさんは４０代の会社員。

野球肩は４～５年前から

野球肘は１０年くらい前から痛いそうです。



野球肩は整形でエコーで診てもらって

筋肉が傷ついているからだろうと云われたそうです。

その後は何もしていないそうです。

我慢強いですね。


Ｓさんの場合、その我慢強さが裏目に出ているようです。


肩の可動範囲の左右差を見て貰っても

三角筋や大胸筋、前腕の筋肉の硬直を触ってもらっても

「差が良く分からない．．．」

三角筋などは特に訓練をしていなくても

その左右の硬さの違いは判るくらいなのに

自分の身体に興味がないのか、それとも判りたくないのか？



先ずは変化を出して自分の身体に興味を持って貰うところからです。



右肘の内側には圧痛がありましたので圧痛の解除から始めました。

「ご自身で痛み確認しておいて下さいね。」

「こうやると痛いです。」

組織復元法で圧痛を取って

「先程と同じように確認してください。」

先程は一度押して痛いと云っていたのが

痛みを探すように数回、周辺も押しておいて

「やっぱり痛い。」

「いえいえさっき一度押して痛かったのが

今は５・６回も押して痛みを探していたでしょう。

もう１度、一度だけ押して痛みを確認してください。」


再度組織復元法を

「一度だけ先程と同じように押してくださいね。」

「痛くない。」

痛くないのを確認して周りにも組織復元法を掛け

ご本人が好きなように押しても痛くないとなりました。


たまにいらっしゃるんですよ、

まるで挑戦するように痛みを探すひとが、

誰も得をしないのに．．．


でもほんの少し変化したことを認められるようになったので

次の操法へ。




肩のチェックのためにバンザイの検査をして

左と比べて右肩が上がりにくいことを説明しても

「？」

本来はやらないのですが

少し可動を超えて左と同じくらいに動かすと

「少し窮屈な感じがする」

初めて身体の感覚の違いが感じられたようです。


このバンザイの可動域を骨盤調整で改善すると

「さっきの窮屈な感じはない」

と少しですが変化が感じられました。



股関節の可動域を拡げて

脊柱を緩めてから肩甲骨周辺に取り掛ります。

まずリンパケア風に大まかに緊張を取ってから

残る筋緊張をカウンターストレインで緩和していきます。


右の三角筋を触ってもらって

「先程の筋肉と違いが判りますか？」

「さっきとは違うようです。」


少しずつ自分の身体を興味を持って変化を確認出来るようになってきたようです。


首を緩めてから起き上がってシャドーを確認します。

「だいぶ軽いです」

フォームをチェックするとコッキング時に

不自然に肘を使うので（合気道の３カ条の極めの様な）

「どうしてそのようなアクションを入れるのですか？」

「そうにした方がいいと云われたので．．．」

「それで肩・肘は楽になりましたか？」

「．．．」

「その肩・肘の使い方は関節技で決められているようで

窮屈だと思います。

まずはキャッチャー投げの様なコンパクトなフォームで投げた方がいいですよ」


どこまで伝わったか、どのように感じたか判りませんが、

次回予約は入れずにかえられました。



身体の変化と云う面ではそれなりの改善を示せたと思いますが

最後までミスマッチな施術でした。



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ソメイヨシノの蕾